アスファルト防水とは、液状のアスファルトと合成繊維不繊布にアスファルトを含ませてコーティングしたシート状の建材を組み合わせて施工する防水方法です。防水性と水密性が優れており、世界最古の工法なので信頼性が高いのも特徴となります。熱工法・トーチ工法・常温工法などに分類され、工法によってアスファルト溶融時に異臭や煙が発生するため、近隣の迷惑にならないように配慮が必要です。広い場所への施工が可能なため、ビルの屋上などの平面状の屋根などに適しています。

塩ビシート防水とは、塩化ビニールで作られている防水シートを下地に貼り付ける工法です。貼り付けるだけなので、他の防水工事に比べ既存の下地に影響を受けることが少なく、簡単な下地処理で施工することができます。仕上がりが美しく、耐久性が高いのが特徴です。重なり合う部分や複雑な形状の場所には温風でシートを溶かして貼り付けることができるので施工性に優れています。マンションの屋上やビルの屋上におすすめです。

ゴムシート防水とは、合成ゴムから作られた防水シートを下地に貼り付ける工法です。ゴムなので伸縮性と柔軟性があり、環境にやさしいのも特徴です。また単価が安く軽量なのもポイントです。他の施工方法に比べて火気を使用しないので、アスファルト防水のように異臭や煙がでないので安全です。接着方法は下地に接着剤と接着テープで貼り付けるだけなので、工期は短く済みます。しかし、複雑な形状をした場所には向いていないので、注意が必要です。

塗膜防水とは、レタンやアクリル、ポリエステルなどの液状の防水塗料を塗り重ねて、化学反応で硬化し防水の膜をつくる工法です。塗る作業のため、複雑な形状の場所でも施工ができることがポイントです。改修の際も剥がすことなく上から重ね塗りができるので費用も抑えることができます。主に、屋上やベランダでの狭い箇所や手の届きにくい場所に向いている工法です。液体のため、下地の凹凸によっては均等な厚みにするのが難しいといった面もあります。