2022年12月12日
塗装した外壁に水ぶくれとも呼ばれる気泡ができてしまうことがあります。水ぶくれの影響や原因、対処方法などについて解説します。
外壁の水ぶくれ(気泡)が起こす問題
外壁塗装後に水ぶくれ(気泡)が発生してしまった場合、外壁の保護機能が低下したり、見栄えが悪化したりすることがあります。
保護機能の低下
塗装する目的は保護機能を高めるためではありますが、水ぶくれが発生すると保護機能が低下してしまいます。
水ぶくれしている部分は壁から塗膜が浮いている状態であり、とても弱いです。そのため、軽い衝撃を受けただけでも破れて雨水が浸入してしまうケースがあります。対応が遅れてしまった場合、水が入った周囲にさらに水ぶくれが広がることもあります。
見栄えの悪化
小さな水ぶくれが多数発生している場合も、大きな水ぶくれが一つ発生している場合も見栄えが悪いです。外壁の色などによっては、非常に遠くから見ても水ぶくれが目立ってしまうことがあります。
外壁の見た目を良くするために塗装を行ったものの、水ぶくれの発生によってもともとの状態よりも見栄えが悪くなってしまうことも多いです。
塗装後の外壁に水ぶくれ(気泡)ができる原因
水ぶくれ(気泡)の主な原因として、熱膨張などの不可抗力によるものや、施工ミスなどが挙げられます。
外壁塗装に使用した塗料が蓄熱しやすい性質を持つ場合、熱で塗膜が膨張し、水ぶくれ(気泡)になることがあります。また、リフォームの際に重ね塗りすることで、以前塗装した塗膜が原因となって水ぶくれ(気泡)が出現する場合もあります。
一方、水ぶくれ(気泡)の原因が施工ミスである場合、施工ミスの具体的な内容として例えば以下の4つが挙げられます。
希釈剤の割合が不適当
塗料を正しい比率で希釈しなかった場合に水ぶくれが発生しやすくなります。特に目分量などで硬化剤を混合しているケースに多いです。
塗装時の気候が不適当
外壁塗装に適さないタイミングで塗装を行うと、水ぶくれが発生しやすいです。気温が5度以下の日や反対に高温過ぎる日、湿度85%以上の日などは外壁塗装に適していません。
乾燥時間の不足
十分な乾燥時間をとることなく塗料を重ねてしまうことも水ぶくれの原因です。外壁塗装では、下塗り、中塗り、上塗りを行うことになります。それぞれのステップで前の塗料が乾く前に次の塗装を行うと水ぶくれが起こりやすいです。
下地処理が甘い
塗料が外壁にしっかり密着する状態を作るためには、下地処理をすることが重要です。下地処理を適切に行うことなく塗装を始めると、水ぶくれの原因となります。
下地処理では、汚れを落とすために行う高圧洗浄のほか、カビやコケ、錆などを取り除くためのケレン作業が必要です。他にも、ひび割れが起こっているのであればパテなどで補修してから塗装を行います。
下地処理が適切に行われず、外壁の表面が整っていない状態で塗装をすると水ぶくれなどの不具合が発生しやすいです。
外壁の水ぶくれ(気泡)の対処方法
外壁に水ぶくれ(気泡)が発生してしまった場合、放置していても良くなることはありません。
基本的な対処方法は、施工した業者に相談をすることです。水ぶくれ(気泡)の原因が施工ミスによるものなのか、あるいは不可抗力によるものなのか、確認を依頼しましょう。
ただ、塗装から10年以上経過している場合は経年劣化の可能性が高く、塗り替えのタイミングといえます。
丁寧な作業で施工ミスによる水ぶくれは防げる
外壁塗装をした後に発生する水ぶくれ(気泡)の主な原因は、塗膜の熱膨張などといった不可抗力によるものや施工ミスなどによるものです。施工ミスが原因の場合、リフォーム業者が丁寧で正確な作業を行ってくれれば、ほとんどのケースでは防げます。
しかし、塗装作業中にきちんと下地処理を行っているか、各塗りの段階で十分な乾燥時間を設けているかなど、自分で確認するのは難しいです。そのため、信頼できるリフォーム業者を選択することが欠かせません。
一つひとつの作業工程を丁寧に行ってくれる業者に依頼し、万が一水ぶくれなどが発生してしまった場合は連絡をして対処をお願いしてみることをおすすめします。