2022年11月28日
外壁塗装で使われる塗料とペンキの具体的な違いや、それぞれの特徴、ペンキは外壁塗装に使えるのかなどについて解説します。
外壁塗装用の塗料とペンキの特徴
外壁塗装で使われる塗料とペンキは、どちらも色を塗るためのものです。ですが、以下のような違いがあります。
外壁塗装用の塗料とは
外壁塗装用の塗料は、顔料のほか、樹脂や溶剤などを混ぜて作ったものです。外壁塗装用の塗料には、外観を美しくするほか、対象物の機能性を高めたり、保護したりする役割があります。
ペンキとは
ペンキとは、オイルペイントや合成樹脂調合ペイントなどの総称を指します。
ペンキを使用する大きな目的は、色を塗ることです。そのため、外壁塗装用の塗料で付加できるような機能性などは基本的にありません。
外壁塗装用の塗料とペンキの違い
外壁塗装用の塗料とペンキには、成分や特徴の違いがあります。また、耐候性の違いと乾燥時間の違いも大きいです。
耐候性の違い
耐候性とは、屋外で使用した場合に影響を受ける太陽光や温度、雨などの自然環境に対する性能のことをいいます。外壁塗装用の塗料は屋外で使用することが前提であるため、耐候性に優れているのが特徴です。
一方、ペンキは耐候性が高いとはいえず、仮に外壁塗装用の塗料の代わりにペンキを使った場合、早い段階で色あせ、剥がれなどが発生してしまいます。
乾燥時間の違い
外壁塗装用の塗料は乾燥時間が早く、4時間程度あれば乾燥するものが多いです。そのため、塗装をした翌日などに雨が降ったとしても大きな影響は受けません。
ペンキが乾くのにかかる期間は、2~3日程度です。乾燥している最中に雨が降って濡れた場合、塗り直しが必要になります。
外壁塗装用にペンキを使用するべきではない理由
ペンキはホームセンターなどでも購入できるため、自分でペンキを購入して外壁塗装を行おうと考えている方もいるかもしれませんが、おすすめできません。外壁塗装でペンキを使用することによって、以下のようなトラブルが発生します。
リフォーム費用が繰り返し発生する
外壁塗装する際にペンキを選択してしまうと、頻繁にリフォームが必要になってしまいます。
外壁塗装で使われている塗料は耐候性に優れていることから、屋外で使用しても劣化しにくいのが特徴です。長持ちするため、頻繁にリフォームで塗り直しを行う必要はありません。防水性能を高められるほか、選択する塗料によっては外壁に遮熱・防水などの機能を付加することもできます。
ですが、ペンキは耐候性やその他の機能で劣るため、結果として頻繁にリフォームが必要です。低価格だからと言う理由でペンキを選択しても、最終的には高くついてしまうことが多いです。
機能面で劣り乾燥時間も長い
機能面で劣るだけではなく、乾燥時間も長いです。以前は外壁塗装にペンキが使われていたこともありましたが、乾燥時間の長さによるデメリットが大きく、ほとんど使用されなくなりました。
乾燥途中に触ればペンキが取れてしまうほか、十分乾燥する前に湿気などの水分を含んでしまうとムラやシワが発生してしまいます。そのため、塗り直しが必要になり、無駄なコストや作業が発生してしまうケースも少なくありません。
こういった理由から外壁塗装でペンキを使用するのは避けておくことをおすすめします。
適切な塗料を選択することが重要
外壁塗装ではペンキではなく、外壁塗装用の塗料を選択することが大切です。ペンキは簡単に購入できますが、外壁塗装で使われる塗料と異なり、機能性を付加することはできません。
塗装を行う大きな目的は、外壁を守り、さらには建物を守るためです。ペンキを塗ってただ色がキレイになるだけでは十分とは言えないので、外壁塗装に適切な塗料を選ぶ必要があります。