2022年06月20日
建物を雨から守るために必要なのが、ルーフィングです。ルーフィングとは具体的に何か、役割や種類などについてご紹介します。
屋根リフォームで使用するルーフィングとは
ルーフィングとは屋根の防水シートのことであり、屋根の仕上げ材の下に敷くものです。家を建てる際やリフォームの際には、外観の素材や塗料、カラーにこだわる方が多いのですが、ルーフィングは最終的に見えなくなるためあまり重視されない傾向があります。
また、見えない部分であるからこそ劣化に気付くのが遅れてしまい、雨漏りなどの大きなトラブルが発生した際にルーフィングに問題が起こっていることに気付くことも多いです。
ルーフィングの役割
ルーフィングは防水シートであるため、主な役割は建物を水から守ることにあります。水分は建物を劣化させる大きな原因の一つであり、万が一、内部構造にまで水分が浸透してしまった場合、腐食に繋がってしまう可能性も高いです。
このことからわかるように、ルーフィングは屋根の仕上げ材以上に重要な建材ともいえます。
家を雨から守るのは主に屋根なのですが、ルーフィングは屋根の仕上げ材の間から侵入してきた雨水が下地に入り込むのを防ぎ、外に流す役割を持つものです。屋根の隙間から侵入した雨水はルーフィングの上を流れ、軒先や屋根材の隙間から外に排出される形になります。
もしルーフィングが劣化していて侵入してきた雨水を外に流せなかった場合、雨漏りにつながってしまう可能性が高いです。つまり、雨漏りが発生している場合はルーフィングに何らかのトラブルが起こっている可能性が考えられます。
また、屋根が劣化している場合、ルーフィングが受け止めなければならない雨が多くなり、ルーフィングの劣化を早めてしまいます。
ルーフィングの主な種類
ルーフィングにはいくつかの種類があります。代表的な種類は以下の4つです。
アスファルトルーフィング
ルーフィングの多くは、アスファルト製です。そのことから「アスファルトルーフィング」と呼ばれることもあります。なかでも広く使われているのは「アスファルトルーフィング940」という商品です。
アスファルトで作られたルーフィングは安価であることから多くの住宅で使用されていますが、グレードは低く、10年ほど経過すると劣化が始まってしまいます。
遮熱ルーフィング
遮熱ルーフィングは、ルーフィングシートの表面部分にアルミの反射層を取り付けたものです。
遮熱効果が期待できますが、この効果を発揮するためには、屋根材とルーフィングのシートの間に隙間がなければなりません。そのため、屋根の種類によっては遮熱ルーフィングを選択してもほとんど効果が期待できないことがあるため、注意が必要です。
透湿ルーフィング
透湿ルーフィングは、湿気を外に逃がす役割を持った防水シートです。建物の内部に湿気がたまるのを防ぐ効果が期待できます。透湿性も高いため、建物をしっかり雨から守りたい場合にぴったりです。
ただ、一般的なルーフィングと比較すると高価であることや、施工に時間がかかるのがデメリットといえます。
不織布ルーフィング
不織布ルーフィングは不織布で作られたルーフィングで、耐久性が高いことから近年人気を集めています。耐用年数が20~30年ほどあるため、長く交換しなくて済むようなルーフィングを選択したい方に最適です。ただし、価格は高価です。
ルーフィングにも注目してみるのがおすすめ
屋根や外壁のリフォームを検討しているのであれば、ルーフィングにも注目してみるのがおすすめです。見えなくなる部分ということもあり、リフォーム業者によっては安いルーフィングを選択してコストダウンを目指しているところもあります。
基本的にアスファルトルーフィングが使われることが多いため、こだわりたい方はその他の高品質な種類に注目してみてはいかがでしょうか。