2022年04月11日
できるだけ外壁デザインを変えたくないけれど塗装しなければならないようなケースで選ばれているのが、クリア塗装です。特徴や費用相場などをご紹介します。
外壁のクリア塗装とは
クリア塗装(クリヤー塗装)とは、無色透明な塗料を使って塗装する外壁工事をいいます。透明な塗料であるため、外壁のデザインなどを隠してしまうようなこともありません。
そのため「現在の外壁の色や柄が気に入っているけれど、塗装が剥がれてきたので補修しなければならない」などのトラブルに対応する際にもぴったりです。
通常の塗料と同様に、アクリル系のほか、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料などがあります。ピカピカとした光沢があるツヤ有りの塗料だけではなく、少しツヤをおさえた3分ツヤ有り、マットな質感が特徴的なツヤ消しなど、選択肢も豊富です。
クリア塗装の費用相場
選択する塗料によって費用相場が変わります。代表的な塗料と費用相場は以下の通りです。
塗料 | 平米単価相場 |
---|---|
アクリル系塗料 | 1,000~1,800円 |
ウレタン塗料 | 1,200~2,000円 |
シリコン塗料 | 1,900~3,500円 |
フッ素塗料 | 2,800~4,700円 |
無機塗料 | 3,700~5,200円 |
費用に関するポイントとして、クリア塗装は色付きの塗装に比べて安く抑えられるケースがあります。通常、色をつける塗料の場合は、下塗りを行った後に中塗り、上塗りを行う3回塗りで仕上げるのが一般的です。
ですが、クリア塗装の場合、下塗りの工程がないため、中塗り、上塗りの2回塗りで仕上げます。そのため、塗装回数が1回分少なく、多少費用を抑えられるケースがあります。
劣化が進行しているなど、ケースによってはクリア塗装でも3回塗りしなければならないことがあるので、必ずしも費用が抑えられるとは言い切れません。具体的な費用についてはリフォーム業者に確認してみると安心です。
クリア塗装の注意点
クリア塗装を選択するにあたり、いくつか注意すべきポイントがあります。以下の3点を確認したうえで検討することおすすめします。
クリア塗装ができない素材がある
無機で表面コーティングされている外壁や撥水処理されている外壁、光触媒の外壁である場合、クリア塗装が選択できないことがあります。これは、外壁の表面にクリア素材が密着せず、耐用年数が落ちてしまう可能性があるためです。
また、シーリングをしている部分にクリア塗装すると割れなどが起こりやすいため、シーリングした部分もNGです。
劣化が激しい外壁には適していない
特別な塗装やシーリングをしていない部分だったとしても、外壁が著しく劣化しているような場合、クリア塗装は向いていません。透明な塗料なので、クリア塗料で塗装をしても外壁の劣化補修跡を隠せないのが大きな理由です。
クリア塗装ではなく、色付きの塗装を行う場合、目立つ補修跡を隠す形で色付き塗料の塗装をするので補修後は目立ちません。
補修しなければならないけれどクリア塗料を選択したいケースでは、一般的に色付きの塗料で外壁塗装をしたうえでクリア塗装を行います。ただ、工程が増えることになるので、その分追加で費用が高くなる問題についてはよく確認が必要です。
今の外壁デザインを活かしたいならクリア塗装
今現在の外壁デザインを活かしつつ、劣化してしまった外壁を何とかしたいと考えているのであれば、クリア塗装を選択するのがおすすめです。ただ、すべての壁で選択できるわけではないので、クリア塗装が可能かどうかリフォーム業者に相談したうえで判断します。
外壁の劣化などがほとんど見られない場合は2回塗りで済むケースも多く、費用を抑えることも可能です。