2021年05月28日
外壁塗装は、ある程度年数が経ってから行うのが一般的ではありますが、新築物件でも可能なのかについて解説します。
新築物件でも外壁塗装することはできる?
基本的に新築物件でも外壁塗装は可能です。ほとんどのケースで、新築時は塗料が十分な機能性を持っているので改めて外壁塗装を行うことはありませんが、必要に応じて行う事はできます。
新築物件によく用いられている素材
現在、新築物件の7割以上に窯業系サイディングが用いられています。窯業系サイディングとは、あらかじめセメント質原料や繊維質原料を工場で成型した板のことです。これを壁に貼って仕上げます。施工が容易なだけではなく、耐震性や防火性にも優れています。
他には、耐久性が高くメンテナンスがほとんどいらないタイルや、塗料に砂などの骨材をまぜた壁面仕上げ用の塗材であるジョリパットなども、新築物件によく用いられている素材として定番です。
昔は強度を高めるためにアクリルを混ぜ合わせたモルタル外壁であるスタッコや、スプレーガンを用いて石や砂を混ぜた上塗り塗装材を吹き付けるリシン吹き付けなども多く選択されていましたが、今ではあまり使われていません。
新築物件にもかかわらず外壁塗装をする理由
新築物件であれば外壁塗装をする必要はありませんが、以下のような場合に新築物件の外壁塗装を行うケースがあります。
外壁のイメージが異なった
外壁について慎重に検討したにもかかわらず、実際にできあがったものを見たらイメージと異なったというケースがあります。特に小さいサンプルで外壁のカラーなどを確認した際に起こりやすいミスです。
機能面などに特に問題がない場合は、塗り替えが必要になったタイミングでイメージ通りの色にする方が多いですが、どうしても気になる場合などは、早期に塗り換えるのも選択肢の一つです。
建売で気に入らないまま購入した
注文住宅とは異なり、建売の場合はすべてが自分の理想通りとは行きません。そのため「外壁以外は気に入っている」と感じる方も多いようです。
建売で購入した新築住宅の外壁が好みとは異なり、早い段階で塗り替えをする方もいます。
施工不良が見られた
新築住宅であるにもかかわらず外壁の施工不良が見られた場合、ケースによってはすぐに外壁塗装が必要になることがあります。施工不良と認められた場合は、無料で補修してもらえることが多いです。
外壁の塗り替え時期の目安
新築から早くて5年、遅くても10年ほど経過したら塗り替えのタイミングです。新築物件の外壁は10年ほど経つと傷んできますが、グレードの低い塗料を選択した場合などは、10年よりも早めに外壁塗装について検討しておくと安心できます。
新築時にどの塗料が使われたのかによって最適なタイミングは変わってくるので、以下を塗り替えの目安にしてみてください。
- ウレタン塗料…5~8年
- シリコン塗料…5~10年
- ラジカル塗料…7~15年
- フッ素塗料…10~15年
- 無機塗料…10年~17年
また、地域や状況によっても耐用年数が変わってくるため、ひび割れや剥がれ、外壁ボードの隙間を埋めているシーリング材の劣化が見られた場合は、その段階で塗り替えのタイミングと考えることをおすすめします。
他にも、外壁を手で触った際に白い粉がつく「チョーキング」と呼ばれる現象が起こっている場合も、外壁が劣化しているサインです。
塗装が劣化していると十分な機能性を果たすことができず、建物を守ることができなくなってしまうので、これらのトラブルが発生した場合は塗り替えを検討したほうが安心です。
必要に応じて検討を
新築物件でも外壁塗装はできるのかについて解説しました。外壁塗装は、塗装が十分な効果を発揮しなくなったタイミングで行うのが一般的ですが、新築物件でも行うこと自体は可能です。外壁塗装には費用がかかるので気軽に検討できるものではありませんが、選択する塗料によっては、更に住宅の機能性を高めることが可能であるため、最適な外壁塗装を選択し、行ってみてはいかがでしょうか。