2021年05月06日
外壁の素材によっては外壁塗装が必要ないものがあります。レンガやレンガ調素材の場合は必要なのかについて解説します。
レンガは外壁塗装を必要としない素材?
レンガはメンテナンスフリーの素材と言われており、メンテナンスを最低限に抑えたいと考えている方からも選ばれています。そもそもレンガとは、粘土に砂や泥を混ぜて固めたもののことであり、とても高い耐久性が特長です。多少年数が経過することによって色味が変わっていくことはありますが、これはレンガならではの味わいの一つともいえます。
また、耐水性も高いことから紫外線を浴びても劣化しにくく、塗装で保護する必要がありません。
ただし、定期的な修繕は必要です。適切なタイミングでメンテナンスを行うことにより大掛かりな修繕を避けることにもつながります。
なお、本物のレンガを使った外壁にしたいと考えた場合、カスタマイズ性が高い注文住宅を選択することになります。施工費用は高額ですが外壁塗装が不要のため、一度のメンテナンス費用を安くすることができます。しかし、定期的なメンテナンスは必要となりますので、勘違いをしないように気を付けてください。
レンガ調を演出できる素材の種類と外壁塗装の必要性について
海外ではレンガ造りの外壁を一から作り上げている住宅も多いのですが、日本の場合はレンガ調のサイディングボード、またはレンガ調のタイルを使用してまるでレンガ造りのように見せている住宅がほとんどです。サイディングやタイルの特徴と外壁塗装の必要性について解説します。
レンガ調に加工された窯業系サイディング
窯業系サイディングとは、セメントと繊維質を主な原料とした外壁材のことです。隙間に充填するシーリング材を使いながら、板状になったサイディングボードを外壁に貼り付けていきます。
窯業系サイディングの場合、耐水性がないため外壁塗装を行う必要があるのですが、基本的に外壁塗装を行うと現在のデザインの上から新しく塗料を塗ることになるため、もともとのタイル調のデザインが見えなくなることが多いです。
外壁の状態が良好で、新築から8年前後であれば元の外壁のデザインを残せる「クリヤー塗装」が可能な場合があるので、早めにメンテナンスについて検討してみることをおすすめします。
また、張り替えから10年ほどは塗り替えの必要がないとされているので、サイディング外壁に張り替えてから8年以内であれば、すぐに外壁塗装を検討する必要はほぼありません。
現在の外壁がサイディングかどうかわからない場合は、触って、見て確認してみてください。タイルの質感よりは少しやわらかく、サイディングとタイルでは熱伝導が違うので、冬であれば冷たくなり、夏だと熱くなります(冬でも日当たりが良い場合は熱くなっていることがあります)。窯業系のサイディングボードはあまり表面温度の変化がありません。
レンガ調タイル
外壁がタイルでできている場合、塗装は必要ありません。本物のレンガと同じくメンテナンスフリーの素材で、耐用年数は30年以上とされています。
ただし、一般的に10~15年を目安にメンテナンスが必要です。メンテナンスといってもほとんどの場合は大掛かりな補修は必要ありません。目地の補修のみで済むことも多いので、気になる劣化などがなくても適切なタイミングでメンテナンスを依頼することをおすすめします。
注意点としては、外壁タイルは比較的高額であるため、家全体が外壁タイルではなく一部分のみ施工されていることがあります。他の部分はサイディングであるようなケースも多いため、タイルとサイディングで適している外壁塗装のタイミングが異なることも多いです。
定期的なメンテナンスで長持ちさせる
外壁の素材によって塗装が必要かどうか変わってくるので、建物の外壁材を確認し、適切なタイミングでリフォームを行うことが大切です。リフォーム時期が遅れてしまった場合、外壁材が大きく劣化してしまう可能性もあります。
定期的な塗装が必要ない素材についても、目地などそれ以外の部分のメンテナンスが必要になることがあるので、何も手を加えなくても問題ないと考えるのではなく、適切なタイミングでのメンテナンスが重要です。