2020年09月15日
屋根のリフォームの方法は、塗装工事、重ね葺き工事、葺き替え工事の3種類です。それぞれの特徴についてご紹介します。
屋根全体リフォーム3種類の比較
3種類ある屋根リフォーム方法の目的や費用は以下の通りです。
工事名 | 目的・内容 | 費用目安 |
塗装 | メンテナンスのための工事。 劣化して機能が弱まった塗料を塗り替える。 |
40~80万円 |
重ね葺き | 既存の屋根の上に新たな屋根材を設置する。 |
60~120万円 |
葺き替え | 全体修理のための工事。 屋根材や防水シート、野地板を撤去し、新しいものに交換。 |
80~200万円 |
※金額は参考金額となります。
それぞれ詳しくご紹介します。
屋根塗装工事
劣化した塗料を新しく塗り替えることにより、美観が向上することはもとより断熱や遮熱、防水等の機能が回復し、屋根材の耐久性も高まります。屋根塗装工事に向いている時期は、新築から8~15年目で、これは新築時に塗装されていた塗料の耐久年数が8~15年目であるためです。
耐久年数が過ぎた状態の塗料は屋根を守る効果が弱くなっているため、適切なタイミングで屋根塗装工事を行い、塗料の耐久性を高めなければなりません。塗料には様々な種類があり、遮熱や耐候性に優れた物を選択することにより、屋根を守る力がより強くなります。
屋根リフォーム方法のうち最も安く済む工事ではありますが、屋根の状態が傷んでいる場合、塗装の工事だけでは対応できないケースも多いです。
屋根重ね葺き工事(カバー工法)
既存の屋根の上に新しい屋根材をかぶせるリフォーム方法です。
新築から約20~30年目のタイミングで後述する「葺き替え工事」を行うべきとされていますが、「葺き替え」は費用が高額であるため、検討できない方におすすめしたいのが、「重ね葺き工事」です。
古い屋根を取り外す際に養生をする必要がある「葺き替え工事」に比べ、養生の必要がない「重ね葺き」なら費用を抑えられるだけでなく、工期も短く済みます。
また、二重屋根にするため、断熱性のほか遮音性も向上するのがメリットです。
ただ、すべての屋根で施工可能なわけではありません。例えば屋根瓦などに施工するのは難しい工事です。
屋根葺き替え工事
既存の屋根材を撤去した上で新しい屋根材に張り替えるリフォームで、新築から約20~30年目が工事に適したタイミングとなります。
例えば、瓦全体に問題があり先述した「重ね葺き工事」では対応できない場合や、瓦全体だけではなく下地全体にも問題がある場合におすすめです。
重い瓦を軽い金属屋根などに葺き替えることにより建物にかかる負担を大きく軽減させることができるほか、耐震性能が向上します。重ね葺き工事(カバー工法)に比べると費用が高額であることから、まずはリフォーム専門業者に相談し、「重ね葺き工事」で対応が可能かどうかを確認してもらうのもおすすめです。
屋根補修工事の比較
屋根の補修工事として、代表的な種類が4つあります。
費用相場やおさえておきたいポイントをご紹介します。
工事名 | 目的・内容 | 費用目安 |
漆喰補修工事・ 瓦屋根補修工事 |
漆喰補修工事では雨水が侵入しないように 崩れた漆喰を補修。瓦屋根補修工事では、 傷んだ瓦屋根を交換して補修。 |
4,000円~7,000円 /1mあたり |
コーキング補修工事 | 屋根のズレや損傷などによって雨漏りが 発生している場合、穴や隙間をなくすため コーキングにより応急処置を行う。 |
5,000円〜6,000円 /1か所あたり |
棟板金(むねばんきん) 交換工事 |
劣化して釘が浮く、棟板金(屋根の頂上・ 四隅などに設置されている板金)が浮く などの状態になったものを交換。 放置すると雨水が浸入し、雨漏りに繋がる。 |
5,000円 /1mあたり |
雨樋(あまどい)工事 | 住宅への雨水の浸入を防ぐ効果がある 雨樋の交換や修理。壊れたまま放置すると 外壁の劣化に繋がりやすい。 |
3,000円~5,000円 /1mあたり |
※金額は参考金額です。
工事内容によっては、別途足場代が発生します。また、修理のみで済むのか、交換が必要なのかなどによっても費用が変わるため、まずはリフォーム専門業者に状態を正しく判断してもらい、見積りを出してもらうと安心です。
正しい状況判断が必要です。
文面通りですが、工事内容によっては、足場代が発生します。
また、修理のみで済む場合、交換が必要なのかなどによっても費用や工期が変わるため、正しい状況判断が必要です。