2020年09月01日
外壁を塗装する際には、部分塗装と全面塗装の2つの選択肢があります。それぞれのメリットや違い、注意点などをご紹介します。
部分塗装のメリット
部分塗装にはどのような特徴やメリットがあるのかをご紹介します。
傷んでいる部分のみ対応できる
外壁が部分的に劣化している場合に向いている方法です。日当たりや家の構造などの関係で一部のみが劣化しやすい建物に特に向いているといえます。
全面塗装より費用を抑えられることがある
足場の設置が不要な個所の塗装であれば、全面塗装に比べて費用が抑えられるのがメリットです。しかし、この場合も、重ね塗りでしっかりと塗装してくれるリフォーム会社・外壁塗装業者を選ばなければなりません。
外壁塗装業者の中には、「工事費用が安く済むから」と重ね塗りなしの塗装を推奨するリフォーム会社・外壁塗装業者もありますが、工事の工程をはぶくと数年で塗装が剥がれることになるため注意が必要です。
塗装が必要な時期をずらせる
部分塗装をする際に耐久性が高く、耐用年数が長い塗料を選択していれば、次回塗装が必要になった際には、その部分は塗装せずに済みます。
しかし、耐久性の低い塗料で部分塗装をしてしまうと、塗装済みの部分も再度工事が必要になり、結果的に高い費用がかかってしまうこともあるので、本当に部分塗装で良いのか十分な検討が必要です。
全面塗装のメリット
全面塗装の特徴やメリットは以下の通りです。
総合的に劣化をカバーできる
表面上のヒビ割れなどを見つけ、気になるところのみを部分塗装で修理したところ、すぐに他の部分の劣化もひどくなったケースがあります。全面塗装であれば総合的に塗り直すことによって外壁全体の劣化を修復できるのがメリットです。
色むらができにくい
外壁全面を一度に塗装すれば、その分色むらができにくくなります。部分塗装の場合、経年劣化などにより色合いが変化するため、新しく塗り直したところと前回塗ったところの境目が目立つ状態になりますが、全面塗装ならその心配もありません。
熟練の職人にお願いしたとしても経年劣化している部分と新しく塗る部分で全く同じ色合いを出すことは非常に難しいです。そのため、色むらのない外壁に仕上げたいのであれば、全面塗装が向いています。
足場の設置費用を抑えられる
部分塗装の場合、部分的に外壁塗装をするたびに足場を設置しなければならず、足場の設置だけでも1回につき15~20万円ほどの費用がかかります。
全面塗装をすれば1回の足場設置で済むことから足場代の節約になります。
部分塗装と全面塗装の違い
部分塗装と全面塗装では次のような違いがあります。
部分塗装では外壁全体の劣化を防げない
そもそも外壁塗装は外観を回復するためだけではなく、経年劣化で傷んでいる壁を補修して家を守る力を取り戻すために行う必須工事です。
費用のことだけを考えて「まだここのヒビ割れはそれほど目立たないから…」と、目立つヒビ割れ部分のみの塗装だけで済ませてしまうケースがありますが、結果的に小さなヒビ割れから水分などが侵入し、建物全体の劣化を招いてしまうこともあります。全面塗装だと細かな劣化も含め対応可能です。
結果的に全面塗装の方が安く済むことが多い
できるだけ費用を抑えたいと部分塗装を検討する方が多いのですが、先述した足場の費用や、前回の塗装で工事していなかった部分を塗装する際に全面塗装が必要になるケースも多いことから、はじめから全面塗装を選択しておいたほうが結果的に安く済むことが多いです。
また、外壁塗装をする際には同時に屋根の塗装も行うと、更に足場代の節約に繋がります。
費用を抑えたい方こそ、全面塗装から検討してみるのがおすすめです。
部分だけの塗装か全面塗装か、、、判断する情報が必要
建物の環境によって傷みやすいところ、そうでないところがあります。日照が強かったり、大きな道路に面していると劣化が早い場合があります。そういった時は部分塗装が効果を発揮し、結果として適切なメンテナンスになる事も多いです。
ただ、部分塗装を繰り返すより、全面的に塗装する方が効率的で費用も抑えられるので、適宜判断が必要になります。すぐに直す必要があるもの、そうでないものをしっかりと把握し、計画的に全面、部分塗装・補修する事をおすすめします。
物理的に道路面(1面)しか塗装できない建物も多くあります。部分塗装で一番多いケースです。まずは普通に相談する事をおすすめします。