2019年11月04日
我が家も外壁の痛みが気になる、汚れが目立ってきた…、そろそろ外壁塗装を考えなければ…と外壁の状態を見て感じ始め、できるだけ費用を少なく抑えてリフォームしたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
外壁塗装は、内部の塗装や壁紙張替えと異なり、まとまった金額が必要になります。
そのため、費用は安く抑えたいが慎重に決めたいと考えている方、チラシやインターネット等でよくある格安の業者に本当に格安で依頼してよいのか迷っている方も多いのではないでしょうか?
安くても塗装の施工品質が悪ければ、元も子もありません。
しっかりと施工しつつ、費用も抑えるポイントを解説します。
しかしながら、いわゆる“激安!”になることは、外壁塗装の場合ほとんどございません。
外壁塗装を安く抑えるためのポイント
外壁塗装を安く抑えるためのポイントを解説します。
2~3社見積を取って比較する。
実際現地調査を依頼して見積もりを提出していただいても、1社だけでは高いのか、安いのか判断しにくいため、手間であってもいくつかの業者に見積もりを依頼して、比較・検討をおすすめします。
複数の業者によって作成された見積もりを比べることで、ご自身の家周辺の外壁塗装の金額を知ることができます。
1社の見積もりだけが非常に安価な場合、グレードの低い塗料を選んでいないか、オプション工事が多くなっていないか、工事費そのものが安いのかどうかといった点を比較することで、本当に安い見積もりかどうか判断できます。
一方で非常に高い場合は、何かおかしな点があるのでは?と気が付く事ができます。
また不明な点があれば、どうしてこうなっているか?等を質問して疑問を解消でき、金額だけではない、その会社の塗装に関する知識なども知ることができます。
足場設置費用を節約
2F以上の外壁塗装をする場合、足場を設置して塗装します。
足場設置費は決して安いものではありません。
外壁塗装をするタイミングで屋根塗装をすると、外壁塗装用の足場が設置されている間に屋根塗装ができるので、足場代節約となります。
BXゆとりフォームの工事状況を見ると、屋根だけの塗装の依頼も多く、屋根塗装のためだけに足場を組んでいることも多く見られます。タイミングをしっかりとみて同時に施工することで節約になります。
塗料の種類を検討する
ただ全体で安い塗料を使うことではなく、塗装する部位に応じて高い塗料、比較的安価な塗料を使い分けることによって、外壁に期待する塗料の性能、機能を調整し、価格を抑えられます。
屋根であれば雨・風・紫外線のダメージが大きく、劣化しやすい箇所なので性能の高い塗料を選び、また紫外線の影響を受けにくい北側では安価な塗料を選択すれば、費用を抑えることはできます。
キャンペーンなどを利用する
外壁塗装の業者によっては、キャンペーンを実施している場合があります。
その情報を折り込みチラシやインターネットで調べておいて、キャンペーン実施のタイミングで外壁塗装の依頼をすれば金額を抑えることができます。
ただし10年前後に一度の工事ですので、安価になるからといってすぐにその業者に決めるのではなく、2~3社で見積もりを取り、しっかりと比較して(どの部分が安くなっているか確認して)決めることをおすすめします。
外壁塗装で妥協してはいけないポイント
反対に、妥協してはいけないポイントについて解説します。
塗装は半製品と呼ばれ、塗料だけ購入しても完成しない商品です。
そのため、絶対に妥協できない点、見積もりのおかしな点がないか確認したほうがいいポイントがあります。
・3回塗り以上を行う
外壁塗装のポイントとして、使用する塗料における決まった塗装回数や希釈などのルールがあります。
そこについてはしっかりとルールを守って施工する必要があります。
著しく安価な業者の場合、2回塗りになっていないかの確認をおすすめします。3回塗りの塗料を2回塗りにした場合、間違いなく塗料の性能が落ち、10年の耐用年数の塗料が2、3年で剥がれてしまいます。
※2回塗装推奨の塗料もありますので、見積もりしていただいた塗装業者に確認することをおすすめします。
・高圧洗浄代の無料、足場代無料等のサービスには注意
「高圧洗浄は、サービスで洗浄します。」という塗装業者もいますが、どのような洗浄するかは確認が必要です。
通常水をかければ落ちる汚れや藻・カビもありますが、しっかりとした水圧で洗浄しないと落ちない場合があります。
無料・サービスの場合は、汚れの質に応じて無料の洗浄でよいか、有料のものでないといけないか確認することをおすすめします。
また足場代無料の場合は、ほかの金額に足場代の金額分が入っているような見積金額になっていないか注意が必要です。
格安でもこんな業者は要注意!
このような格安業者には注意が必要です。
技術力のない作業者が担当する
塗装業を営む際に、不動産業のような資格は必要がありません。
リフォーム会社は500万円以上の施工する場合は、建設業許可が必要です。
これは建設業法によって決められています。
塗装業の場合、技術力や塗装の知識がない場合でも、塗装業を始めることができます。
よくあるトラブルとして、塗装してすぐに塗料が剥がれてしまったり、勝手に塗装回数を減らすといった、いわゆる「手抜き工事」をする業者がいるのは、そのような資格がないことに一因があります。
技術力がない職人、雑な仕事をする職人がいたとしても資格は必要ないため、注意が必要です。
一方で、一級塗装技能士という国家資格があります。
一級塗装技能士は高度な技術と現場経験を元に授与されるプロフェッショナルな資格ですので、一つの業者を選ぶ基準として検討項目に入れることをおすすめします。
見積内容があいまいな場合は注意
見積書にしっかりと内容が記載していない場合は、工事前に確認して実際にかかる工事代金を明確にしてから契約・工事することが大切です。
あいまいなままの契約はおすすめできません。
1. 下地補修に関する項目があるか。
下地の補修は一か所づつ行うため、その部分の記載がちゃんとあるかどうか。ご自身が外壁を確認して、気になる部分の補修がしっかり入っているかどうか。
2. 塗り回数・塗装面積・単価の明示
先程も記載した通り3回塗りであるかどうか。施工する箇所・面積、その単価が記載されているかどうか。
3. 塗料名・塗料メーカーの記載があるか。
どの部位にどの塗料(どの塗料メーカー)を使うのか。
4. 付帯部が「一式」ではなく具体的に明示されているか。
一式では外壁以外の部分で何をするかわからないので、できるだけ詳細な記載が必要です。
5. 保証についての記載があるか。
どのような保証をするのかを記載してあるかどうか。
工事にかかる相場を理解しよう
一般的にどれくらいの金額ではどのような工事なのか知っておくことで、不自然に安価な見積もりを見極める知識になります。
50万円以下
外壁工事の一部分の補修工事(外壁の一部塗り替え、サイディング等のひび割れの補修等)、コーキングの打ち直しといった工事がメインとなります。
安価な塗料での塗装であれば塗り替えすることができる場合もあります。
ただし、塗料の期待できる耐用年数が短いため、短期間での塗り替えが必要になってくる場合がほとんどなので、注意が必要です。
100万円まで
小さい塗面積の場合で、使用する塗料によっては外壁塗装することができる場合が多いです。
使用する塗料に関しては、一番スタンダードなシリコン塗料がメインになってきます。
30坪前後までであれば、100万円までの金額で施工できる業者が多くなっています。
メンテナンスが少なくて済むハイグレードな塗料は選べない場合が多く、5年~7年程度の保証が付くことが多いです。メンテナンスの期間が短いので、トータルコストとしてはハイグレードの塗料より高くなる場合があります。
100万円から150万円まで
100万円以下と同じようなケースの場合でも、フッ素塗料、無機塗料といったハイグレードの塗料や、断熱塗料といった特殊機能が付いた塗料を使用して外壁塗装ができます。
中長期間の耐用年数が期待できる塗装になります
この金額に加えて、付帯部分(雨戸や木の部分、鉄の部分)の塗装や補修については建物の状況によって異なりますので、+αの金額がかかってきます。
信頼できる会社選びが最も大切
このコラムで解説したように、「格安で施工する」といった条件で外壁塗装の検討をする場合でも、絶対に選んではいけない会社やポイントがあります。
それを回避するためには、信頼できるリフォーム会社・塗装会社を選ぶことが重要です。
見積もりを依頼する会社の業績、施工実績、年数、会社規模や資格者数等によって、信頼できるリフォーム会社・塗装会社をある程度選別することはできます。
また、しっかりとその会社の担当の方にご自身の希望や質問を伝え、しっかりとお答えいただける担当者の会社を選ぶことも非常に重要です。
信頼できる会社を選んだ上で、費用を抑えるためにどうしたらよいか検討することをおすすめします。
外壁塗装は塗料代+足場代+人件費といった費用が必ずかかるので、何かしら安い場合はその理由が、高い場合も高い理由があるはずですので、しっかりと担当者に確認した上で契約、施工することをおすすめします。
格安にこだわりすぎて、実際の工事がおろそかになっては本末転倒ですので、冷静に価格を分析した上で、費用を抑えていく検討しましょう。
ただきれいにするだけであれば安価に抑えることは可能ですが、雨・風・紫外線に毎日さらされている外壁は、必ず傷んできます。20年後30年後も適宜メンテナンスを念頭に、トータルコストを抑えていくという観点も必要です。
その検討をしていくためには、ある程度の時間をかけて見積もりを複数社取って、よく話を聞き、費用にも施工品質にもこだわった外壁塗装を選ぶことをおすすめします。
大切なのは見積の内容が正しいかどうか
コラムの通りですが、単純に見積が安ければよいというものではありません。安いには安い理由がありますので、見積を取った後、良く説明を聞く事をおすすめします。不安であれば、見積をとった業者とは別の業者に、その見積の内容が正しいかどうか相談してみるのもいいと思います。