2019年09月02日
1分で理解できる!外壁塗装の工程・手順・期間まとめ
① お問合せ
まずはお客様からのお問合せをいただくことからはじまります。
② 現地調査
外壁塗装を実施したい現場に伺い、現場で状況を確認します。さらにお客様のご要望をお伺いします。
③ お見積り提出
現地調査を元に見積書を作成しお客様へご提出します。見積書の内容を確認いただき、内容を調整します。
④ ご契約
ご契約をお客様と工事会社でします(注文書をいただきます)
⑤ 近隣挨拶
工事する近隣の方へ挨拶を弊社にて行います(近隣挨拶をしたくない方には事前におっしゃっていただき調整します。)
⑥ 足場の設置
2Fでの塗装や屋根に乗る為に足場を設置します。
⑦ 洗浄
高圧洗浄を実施します。
⑧ 下地処理
ひび割れ(クラック)や剥離、コーキング(シーリング)の劣化等を処理します。
⑨ 塗装前の養生
開口部や必要に応じてエアコンの室外機等塗料がついてはいけない箇所を、ビニールシートなどで覆い保護します。
⑩ 下塗り・中塗り・上塗り 3回塗が基本です。
下塗りは、既存壁と中塗り・上塗りするための塗料が壁に定着するために実施します。
⑪ 点検・手直し
塗り残し・ムラがないか確認します。必要に応じて手直しを行います。
⑫ 足場解体・撤去 片付け・清掃
点検後、足場を解体し撤去、産廃物を含む片付け・清掃を行います。
外壁塗装のスケジュールについて
工事の中でいくつかピックアップして解説します。
① 近隣挨拶
ご近所の方へ、外壁塗装を実施する旨を伝えるために挨拶に伺います。近隣全体には工事期間や工事時間、塗料の臭いが多少してしまうことや、特に隣家へは塗料の飛び散りがないように配慮する旨など、施工前にご理解、ご協力いただくよう説明します。どのような工事にもあてはまりますが、トラブルにならないよう事前のお知らせは大変重要で、工事開始の1週間前後には終わらせるのがベストです。
② 足場の設置 1日
材料を搬入して足場を組み、一部の養生と外側に塗料の飛散防止の為のメッシュシートを取り付けます。なお、工事の規模や階数によって足場設置期間は増えていきます。また、足場の設置には音が発生します。
③ 洗浄 1日~
高圧洗浄機を使って外壁のほこり・汚れ・劣化塗膜を落とします。洗浄前に下地処理を行う場合も劣化した箇所の具合によって異なります。汚れを落とすことは大変重要です。汚れがついた上で塗装しても剥がれの原因にもなります。高圧洗浄ができない部分は、ブラシ等で作業してしっかり落とします。
また、乾燥させる時間も必要になります。
④ 下地処理
(ア) クラックの補修
(イ) 塗膜の剥離の補修
(ウ) コーキング(シーリング)の劣化補修
(エ) 金属部分のサビ落とし
(オ) モルタル・コンクリート部分の補修
劣化の具合によって日数が多くかかる場合があります。
⑤ 塗装前の養生 1日
塗装をつけない箇所をビニールシートで覆います。しっかり隙間なくテープで止めて塗料が入らないように配慮します。
自動車やバイク、植栽等も塗料が飛んでは困るのでしっかりと保護します
⑥ 下塗り中塗り上塗り 3日~
養生を済ませた後、外壁塗装工事を実施します。塗装の工程は、基本3回、下塗り中塗り上塗りとなります。塗料によって塗りの間隔は異なりますが、3日以上の期間が必要です。
(ア) 下塗り
はじめに下地強化材で下塗りを実施します。下塗りは次の工程である中塗り、上塗り塗料がしっかりと既存の外壁に定着させるために行います。下塗りの材料は、既存の外壁の材質に合ったものを選びます。見積りにはシーラー、フィラー、プライマーといった名前で記されています。
(イ) 中塗り
下塗りがしっかり乾いたら、中塗りをします。中塗りと上塗りは、同じ塗料になります。
(ウ) 上塗り
中塗り後、上塗りを実施します。中塗りと上塗りと重ねて塗装します。それぞれしっかりと乾燥させた上で塗装することが必要です。しっかり乾燥させないと、塗料の性能が発揮されないだけでなく、膨れやひびが入る場合があり、外壁の劣化につながります。工程を確認し塗装する日程を確認して行います。
(エ) 付帯部分の塗装
上塗り後、換気フートや破風板等、外壁に付帯する部分の塗装を実施します。物によっては細かな部分の塗装が多くなり、塗装する時間の分だけ期間が伸びます。
その他、築年数や建物の傷み具合によって、下地の補修、塗装に時間がかかり、より期間が長くなる事があり、痛みがひどい場合は、補修の時間を含めると2倍程度期間が増える場合もあります。
⑦ 点検・手直し 約1日
塗りのムラや塗り残しがないか点検し、その後お客様に確認をしていただき、必要があれば手直し工事、再塗装を行います。
⑧ 足場解体・撤去廃材処分
確認手直し後足場を解体・撤去します。併せて余った塗料や養生材の片づけ、清掃を行いますが、手直しがなければ点検後にすぐに実施すればスムーズです。お客様の最終確認後、完工書にサインして完了となります。
※日数に関しては目安です。規模・場所・建物の状態・職人の人数によって変わります。
外壁塗装施工前の準備について
外壁塗装の施工前の準備について解説します。
一番重要なのは、近隣への挨拶です。外壁は近隣の住戸に直接影響を与える場合があるため、可能なかぎり施工する会社と一緒に挨拶に伺うことをおすすめします。
・工事開始から終了までの期間
・工事している時間と終る時間
・土日祝日の工事状況
・工事車両の状況等
挨拶の際に、近隣の方々の好みにとらわれない、汎用性の高いタオルや手ぬぐい等の手土産を渡すのが一般的です。
また足場を組む場合は、建物の周りに物が置いてあると、鉄のパイプの足場を組む時の邪魔になってしまう場合があります。工事に利用するものが意図的でないにせよ、ぶつかって物が壊れてしまうこともあるので、足場を組む前に移動させておく必要があります。 足場組立作業には職人が入りますので、職人が作業するためのスペースも確保できるように配慮が必要です。
また高圧洗浄を実施すると水が飛びますので、雨戸やシャッターがあれば全て閉めておく必要があります
もう一点、現地調査の際に確認した補修箇所(見積書・診断書に記載してある外壁のひび、割れ、錆、破損箇所等)を確認し、下地補修が必要な個所、塗装の要領を改めて確認しておくことも重要です。
外壁塗装施工中の対応・注意点について
外壁塗装施工中の対応について、足場を組んだ後の洗浄の際に、窓等養生をしている箇所について、窓・雨戸・シャッターを締めたままにしておく事が必要です。
また、補修が必要な場合は、実際の状況を再度確認した際に、想定した補修が最適かどうか、より時間がかかる補修が必要なのかどうか・その場合の費用はどれくらいかかるのかなどの確認していくこともあわせて、施工会社からの説明を受け、検討する必要があります。
また、カーポート等も塗装する場合、自家用車を利用するタイミングについても、施工会社の職人と相談しておき、自動車をスムーズに利用できるように対応する等の準備や相談も必要です。建物の工程は概ね変える事はできませんが、付帯設備であれば、相談できる場合もあります。特にカーポートは自動車がいないタイミングでの塗装の方が、塗装しやすくスムーズです。
点検の際は、見積り通りの箇所に、選択した塗料が塗られているか、3回塗りをしているか施工会社と一緒に確認します。建物の近くから見た場合、遠くから見た場合では見え方が異なるので、様々な角度から確認する事がベストです。
また、塗装箇所が、見積りに入っていないと、塗装されず追加工事となりますので、注意と事前確認が重要です。ベランダの床、雨樋、戸袋、雨戸、門扉等が該当します。仮に追加工事になったとしても、足場が組んである場合であれば、別途塗装するより少ない金額で済みますので、施工会社と相談して実施する事をおすすめします。
外壁塗装の短期工事は危険?
短期工事が危険とされる理由に関しては、様々要素が考えられます。工程をしっかり守ることで品質が担保されますので、工程の短縮する場合については注意が必要です。以下短期工事につながる工程について、省けない理由を解説します。
① 足場を簡易的に設置
足場を簡略して組み工期を短縮する場合、隅々まで塗装できなくなってしまいます。そのため、しっかりとした塗装できず塗料本来の効果を発揮できなくなりますし、簡易な足場で無理に塗装をしようとすると職人のケガにもつながります。
② シート養生をしない
養生をする手間を省き、早く塗装を行うために養生を省いたり簡略化すると、近隣に塗料が飛んでしまうなどトラブルやクレームにつながる恐れがあります。
③ 窓やフードの清掃をしっかりしない
外壁についた汚れ・ゴミをしっかりと取り除かないと、塗料と既存外壁の密着度が薄まり、精度が下がってしまいます。
⑤ 下地処理の簡略化
下地処理、修繕は丁寧な作業を必要とします。
クラックなどがある場合、既存壁の不具合がそのままであれば外壁の劣化が早まります。
⑥ 塗り漏れ・ムラ
一部塗料を除いてしっかりと3回塗りを実施する必要があります(弱溶剤塗料等で2回塗りの塗料もあります)。また下塗り・中塗後の乾燥する期間の短縮も塗料の効果が弱まりますので決められた時間が必要です。
外壁塗装に関して、しっかりと想定通りのパフォーマンスを得るのであれば、工程を省略できるポイントは少ないです。逆に、天候不良の場合等も想定し、余裕をもった工程作成をおすすめします。省略・簡略化はできませんが、工期の短縮は建物の規模や場所、建物の状態、施工する職人の人数によっても変わってきますので施工会社に確認が必要です。
外壁塗装の工程・手順・期間について解説しました。他の工事と比べても外壁工事は塗料(商品)の仕様より、施工を工程通りしっかりと実施できるかどうかが外壁塗装の仕上りを左右します。そのため、一つ一つの工程とその管理が重要です。現地調査や見積りの内容を吟味したうえで、しっかりと施工するリフォーム会社・塗装業者を選んで納得のいく説明をもらいましょう。工事期間に関しては、余裕をもって組むことをおすすめします。
それぞれの工程でどんな工事をするのかをご理解して契約する事をおすすめします。
外壁塗装の工程は、大きく分けると足場設置 塗装 足場解体がメインとなります。
その前の近隣挨拶や片付け等もありますが、メインは塗装工事になります。リフォーム会社からの見積の時だけでなく、
契約の際に改めて工事の工程と期間を確認しておく事をおすすめします。