2022年12月26日
サイディング外壁を確認したところ、隙間が見つかるケースがあります。放置しても問題がないのか、どういった場合にどのような補修が必要か解説します。
サイディング外壁に隙間があるけど大丈夫?
サイディング外壁の隙間は、問題のあるものとないものに分かれるので、慎重な判断が必要です。見極めるポイントから解説します。
横方向の隙間
一般的に多いサイディングの種類として、横張りサイディングというものがあり、その場合問題ないとされているのが、横方向に発生している隙間です。
建物の外壁は年月の経過とともに乾燥して縮小したり、その他さまざまな理由によって少しずつ動いたりしています。この動きに合わせ、サイディングも動いて隙間ができてしまうことがあります。
ただ、サイディングは構造上、内部で重なる形になっているため、多少横方向の隙間ができたとしてもそこから雨水が浸入するようなことはありません。そのため、比較的安全な隙間といえます。
気になるからといって横方向の隙間を埋めてしまった場合、通気のためにサイディングと内壁の間に空いているスペースが埋まってしまう可能性が高いです。すると、結露などが発生しやすくなり、木材を痛めてしまいます。誤って埋めないよう注意が必要です。
縦方向の隙間
横張りサイディングの場合、外壁に発生する縦方向(目地)の隙間には注意しなければなりません。横方向は重なりがあると紹介しましたが、縦方向には重なっている部分がありません。
そのため、放置をしてしまうと隙間部分から雨水などが侵入してきてしまう恐れがあります。
外壁の浮き・反りによって生じる隙間
外壁が浮いたり、反ったりしたために発生している隙間は、縦方向の隙間よりも危険度が高いといえます。早急にリフォームが必要です。
経年劣化が非常に進行した状態と判断できるため、放置してしまった場合は大掛かりな修繕が必要になることもあります。
サイディング外壁の危険な隙間は塗装と補修で対処
サイディング外壁に隙間があり、リフォームで対応する場合は補修を行うことになります。この際、機能性を取り戻すためには塗装が必要になるので、補修と外壁塗装を一緒に行うのがおすすめです。別々に行った場合、まとめて行うのと比較して高い費用がかかってしまいます。
危険性が高いとされている縦方向の隙間と、浮き・反りによって生じた隙間の対処法について解説します。
縦方向の隙間の対処法
縦方向の隙間が発生している場合、コーキングの交換と、塗装を行うことになります。縦方向の隙間は目地コーキングが劣化することによって発生しているケースが多いので、目地コーキングの打ち替え工法などのリフォームが必要です。
打ち替えとは、古いコーキング材を剥がしてメンテナンスしてから新しいコーキング材で隙間を埋める方法です。ほかに、古いコーキング材の上から新しいコーキング材を充填する打ち増し工法などもあります。
外壁の浮き・反りによって生じる隙間の対処法
外壁が浮いたり反ったりしている場合は、あらかじめ浮きを抑えるためのビス止めを行います。ですが、ビス止めすると割れるような可能性がある場合は、サイディングの張替えが必要になるケースも多いです。
ビス止めや張替えを行った部分は目立ってしまうので、補修後に塗装をして仕上げます。外壁塗装には耐水の役割があり、外壁が吸水して反ってしまうのを防ぐ目的も大きいです。
まずは専門業者に相談を
横張りサイディングで外壁に隙間がある場合、基本的に横方向のものであれば大きな問題はないとされますが、縦方向の隙間や浮き・反りによって生じたものはリフォームが必要です。
自身で安全な隙間か、危険な隙間かを判断するのは簡単なことではありません。気になる外壁の隙間を見つけた場合、まずは専門業者に相談して点検を受けることをおすすめします。