2020年05月26日
近年、DIYなどの方法で自宅のリフォームを行う方も増えてきました。確かにDIYで行えるものもありますが、結論から言うと外壁の塗装をDIYで行うのはおすすめできません。 失敗してしまうリスクをかけた費用が無駄になってしまう可能性が高いからです。ここでは、仮に自分で行うとしたらどのような方法があるのか、特に気をつけておかなければならないことなどについてご紹介します。
外壁塗装をDIYで行う方法
DIYで行おうと考えた際に最初の悩みは、必要なものを自分で用意するという事です。。塗料の種類についても理解が必要ですし、様々な道具も自分自身で用意しなければなりません。
外壁の塗装をする際にはどのような塗料があるのか、用意しなければならない道具や全体の流れはどうなるのかなどは以下を参考にしてみてください。
外壁塗装の塗料の種類
塗料売り場に行くと、塗料の種類の多さに驚いてしまう方も多いです。大きく分けると下塗り塗料、上塗り塗料、兼用塗料の3種類があります。
下塗り塗料
下塗りで使う塗料は、中塗りや上塗りに使用する仕上げの塗料とは別のものです。下塗り塗料には、外壁とその後に塗る塗料との接着を良くする働きがあります。そのため、下塗りをせずに中塗り・上塗りを行うと塗料が剥がれやすくなってしまうのです。
下塗り塗料にはシーラーとフィラーの2種類がありますが、DIYでは粘着性が低く使いやすいシーラーがよく選ばれています。ただ、使いやすいといっても素人が塗った場合にはどうしても塗りムラが発生しやすく、満足のいく仕上がりにはならないことがほとんどです。
上塗り塗料
下塗り後に塗るもので、中塗り・上塗りをする際に使います。
アクリル、ウレタン、シリコン、ラジカル、フッ素、無機などの種類があり、それぞれ特徴が異なるため注意して選ばなければなりません。最も価格が安いのはアクリル塗料ですが、耐久年数が短く、一般住宅の主要な塗装部分に使われることは少ないです。
フッ素塗料は耐久年数が長く高機能ですが、その分価格も高くなります。しかし、高価なフッ素塗料を購入しても正しく取り扱い、正確な作業をしなければ塗料が持っている本来の効果を発揮することができないので、経験のない方がDIYでフッ素塗料を選択してもそれほど高い効果は期待できません。
兼用塗料
下塗りと上塗りを一つでこなす兼用塗料もあります。しかし、入手困難であるため、なかなか選択できません。
また、兼用塗料に限ったことではなく、ホームセンターでDIY向けに販売されている下塗り・上塗り塗料はプロが使っているものに比べると耐久性がなく、長持ちしないということをおさえておく必要があります。仮に何の問題もなく作業が終わったとしても、リフォーム会社・外壁塗装業者が行ったものに比べると耐用年数に大きな差が生まれてしまうのです。
外壁塗装に必要な道具
DIYで外壁塗装をするのに必要な道具を確認してみると、DIYで行うことがいかに難しいかが見えてきます。
安全確保と近隣への配慮に必要なもの
十分な安全対策が必要なので、ヘルメットや安全帯も用意したほうが良いです。
また、近隣に迷惑をかけないための対策も取っておかなければなりません。例えば、風で飛ばされた塗料が隣の家や車についてしまう可能性もあります。隣の家との境界に保護シートを設置するなどの対策をする必要があり、大掛かりな準備が求められます。
塗装で必要なもの
外壁の汚れを落としてからでなければ塗料が乗らないので、高圧洗浄機を用意して汚れを十分に落とす必要があります。高圧洗浄機はレンタルで用意することが可能です。また、ブラシで擦る方法もありますが、時間もかかりますし、汚れを落とすのも難しいです。
それから、養生は必須です。これを怠ると、付いてはいけない部分に塗料が付いてしまう可能性があるからです。
また、ムラなくキレイに、なおかつ安全に作業するためには、リフォーム会社・外壁塗装業者に依頼し、足場を設置してもらわなければなりません。ですが、専門業者に足場の設置を依頼するなら、そのままプロに塗装までお任せした方が確実ですし、何より安全です。
他には、広い面積を塗るためのローラーや細かいところを塗るための刷毛、塗料の付着率をアップさせるための作業(ケレン)に必要なヤスリ、コーキング材、十分な量の塗料も必要です。
その他
他にも、状況に合わせて必要なものがあります。中でも、安全確保のために必要になるものは、費用や手間がかかっても準備することが大切です。
リフォーム会社・外壁塗装業者に足場を設置してもらい、自分で安全帯を装着して作業することを考えると、DIYで外壁を塗装することは、現実的ではないことがわかります。
外壁塗装の流れはDIYでも同じ
DIYで作業する際に問題になってくるのが、各工程の労力です。まず、全体的な流れは次の通りです。
- 1.足場の設置
- 2.外壁洗浄
- 3.洗浄した外壁の乾燥
- 4.下地処理
- 5.養生
- 6.下塗り
- 7.中塗り
- 8.上塗り
- 9.養生剥がしと手直し
- 10.足場の解体・撤去
リフォーム会社・外壁塗装業者に依頼した場合は、各作業を1日または2日かけて行います。ですが、DIYで行う場合にはほとんどの方が毎日作業できるわけではないはずです。日曜日しか作業ができないような場合は、完了までに2~3ヶ月程度かかります。
更に天候などの問題で作業できない日があることを考えると、それ以上時間がかかってしまう可能性があるのです。このような問題に加え、各作業は1つずつ確実に行っていかなければなりませんが、丁寧に行ったつもりでも塗り斑ができたり、うまくいかず苦戦したりすることも少なくありません。
やはりリフォーム会社・外壁塗装業者に依頼したほうが安心です。
外壁塗装をDIYで行う場合の費用
DIYで外壁塗装をすれば費用を抑えられると考えている方も多いですが、想像以上にかかったという方が大半です。各費用については次の通りです。
下塗り塗料 | 25,000円~ |
中・上塗り塗料 | 100,000円~ |
高圧洗浄機 | 10,000円~ |
足場設置(業者に依頼) | 100,000円~ |
コーキング材 | 500~1,000円程度 |
マスカー | 300円~ |
ローラー | 500~4,000円程度 |
刷毛 | 500~4,000円程度 |
ヘルメット | 3,500~10,000円程度 |
安全帯 | 6,000~20,000円程度 |
その他備品 | 2,000円~ |
※総合的な参考価格となります。
「その他備品」にはブラシやバケツ、中性洗剤、サンドペーパーなどを含みます。また、「マスカー」とはマスキングテープと養生シートを一体化させた便利なグッズです。
費用を総合すると20万円~40万円ほどかかるのが一般的なので、DIYで行ったからといって極端に費用が安くなるわけではないことがわかります。
外壁塗装をDIYで行うメリット・デメリット
DIYには確かにメリットもありますが、見逃せないデメリットがたくさんあります。
外壁塗装をDIYで行うメリット
自分で外壁を塗装することにより現在の外壁の状態をしっかり把握できます。また、自分で大変な作業をすることによって住まいへの愛着が深まるのもメリットです。
外壁塗装をDIYで行うデメリット
メリットと比較すると、デメリットやリスクが大きいです。
レンタルで足場を組んでもらったものの、スケジュール通りに作業が終わらず延長料金が発生したり、DIYで失敗したりして最終的にはリフォーム会社に依頼することになったなど、予想外の費用が発生することも少なくありません。
中には費用を抑えるためにDIYで挑戦したものの、作業中に脚立から落ちて大怪我をしてしまったケースもあります。入院が必要になったり、仕事ができない状態になったりすれば、治療費や休職中の生活費についても考えなければなりません。
更に、自分ではきちんとできたつもりでも塗りムラが発生していて、塗料の性能を十分に活かしきれないようなケースもあります。
実際、DIYで着手してしまうとあとには引けないような状態になりますし、「こんなに大変な作業だとは思わなかった」とか「もっと簡単にキレイに塗れると思っていた」と後悔している方が多いので、DIYで行うことはおすすめできません。リフォーム会社・外壁塗装業者にお任せした方が安心です。
業者に依頼すれば最高の仕上がり
リフォーム会社・外壁塗装業者に依頼をすれば最高の状態に仕上げることが可能です。これまでに多くの実績があり、信頼できるところを選べば安心してお任せできます。
また、作業の早いリフォーム会社・外壁塗装業者に依頼すればできる限り短期間で外壁塗装を終わらせられますし、実力のあるプロが作業してくれれば塗りムラが発生するような心配もありません。
確かにDIYの中には特別な知識や技術がなくてもできるものがたくさんありますが、外壁塗装をDIYで行うのはむずかしいと考えて良いでしょう。
外壁塗装はただ塗れば良いものではありません。工程を守り、確実に丁寧な作業をしなければ塗料の持っている本来の性能や効果も生かせません。確実に家を守るためにもリフォーム会社・外壁塗装業者に依頼することをおすすめします。
※掲載の金額は、BXゆとりフォームが独自に調査した金額です。あくまで参考金額です。社会情勢等によって金額は変化します。ご了承ください。また、掲載金額に関してのお問合せはお受けできません。ご了承ください。
外壁のDIYは難しい。
アメリカやイギリスのようなDIY文化がなく、DIY前提の塗料というものは、なかなかみつけられないと思います。
また足場が必要で、足場を掛けたとしても、危険な場所ですので、おすすめはしできません。
10年~に1度のメンテナンスと割り切ってリフォーム会社・塗装専門会社に依頼する事をおおすすめします。